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Ruby on Railsエンジニアの将来

Ruby on Railsを始めようかなと思った時点の動機はそれほど明確なものではないと思います。「便利そう」や「はやりの技術だから」や「尊敬しているエンジニアの方がやっているから」といったような動機で始められる人が多いと思っています。もちろんこれから始める人の動機ですので、Ruby on Railsのことを良く分かっているわけではありません。その程度の動機でよいと思っています。ただ、Ruby on Railsをマスターしていった多くのエンジニアの方は、そのフレームワークの効率の良さとRails Wayの美しさに引き込まれていくのではないでしょうか。

このページでは、Ruby on Railsをマスターした先にどのような状況が訪れるのかを独断と若干の偏見があるかもしれませんがまとめてみたいと思います。これからRuby on Railsを始める方は以下の文章を読みながら、ご自身の将来像と照らし合わせながら、3年後、5年後の理想的な自分に照らし合わせてください。そして、明日への努力、自己投資へのモチベーションにつなげていただければ幸いです。

最初に、Ruby on Railsエンジニアのイメージをまとめてみましょう。読者の皆様が追記したい箇所があればそれを頭の中で追記してください。それこそが、読者の方が目指すRuby on Railsエンジニアの近未来的な将来像です。そして、この文章の最後に、Ruby on Railsをマスターした後に訪れる将来像をお伝えします。

Ruby on Railsエンジニアのイメージ

出来るエンジニアが多い

Ruby on Railsはフルスタックフレームワークと呼ばれており、UIやDB、セキュリティなどのフレームワークの組み合わせ相性を意識することなく開発ができます。その分だけ開発者はビジネスロジックに集中して開発ができる為、開発効率が高いのです。

一方で各フレームワークの組み合わせ相性を意識しなくてよい反面、全体の技術的な見識がないと開発できないという意味合いがあります。つまり、Ruby on Railsエンジニアはシステムの全体を理解しておかなければいけないということが言えると思います。また、Code数が圧倒的に少ないので開発工数が少なくて済みます。Code数が少ないこと=開発工数が少ないことには一概に言えませんが、Javaなどの汎用言語のフレームワークと比較して肌感覚で5倍から10倍の差があるように思えます。つまり、Ruby on Railsを扱うエンジニアは、システム全体を把握したうえで、少ない工数で開発ができるので、少人数で大きなシステムを短時間に作ることができるのです。それ故にRuby on Railsエンジニアはできるエンジニアが多いのです。

データを見ると高給取りのエンジニアが多い

Ruby on Railsの開発は大半がアジャイル開発方式で開発されています。アジャイル開発方式とは明確な仕様書を作り進めていくウォーターフォール型の開発とは違い、顧客と会話しながら開発を進めていく方式です。Ruby on Railsエンジニアが請ける仕事の大半はアジャイル開発方式なので、自ずと強くなっていきます。

おおよそこのようなイメージをRuby on Railsエンジニアに対して持っているのではないでしょうか?ここまでの内容を箇条書きで以下のようにまとめてみます。

Ruby on Railsエンジニアの特徴

  • システム全体を把握している
  • 開発が速い
  • 高給取りである

この3つを並べてみると、Ruby on Railsエンジニアの特徴というか、できるエンジニアの特徴と言う感じがしませんか?今回の文章でまさにここを伝えたいのです。

これからエンジニアを極めていきたい方に、できるエンジニアになるための道筋を理解していただくのは結構漠然としていて難しいです。しかし、Ruby on Railsの習得を進めていくことで、学習と修行指針が明確になる為、とてもお勧めなのです。

しかも、技術の進化は必ず現状の技術が参考にされ、その発展形として進化が起こります。現在主流の高速フレームワークはRuby on Rails以外にもあります。しかし、その祖はRuby on Railsです。高速フレームワークの考え方をRuby on Railsをマスターすることで抑えられるのです。また、現在、主流になりつつある開発方式がアジャイル開発方式ですので、ここも抑えておきたい部分です。将来も技術者として生きていくのであれば、押さえておきたい技術をRuby on Railsエンジニアになることで自然と抑えられるので、将来的にもとても有効だと考えています。

Ruby on Railsエンジニアの将来

5年後10年後にどのような業界にIT業界がなっているか、よくわかりません。想像もしない技術が現れるかもしれません。前述の「Ruby on Railsエンジニアの特徴」の後半ではRuby on Railsをマスターすることで「高速フレームワーク」と「アジャイル開発方式」を理解できるようになると書きました。これは今の時代に抑えておくべきノウハウであり、重要です。

実は、もう一つ将来的な選択肢を増やすことができる可能性を秘めていることを最後にお伝えします。Ruby on Railsをマスターすることで将来的な独立と言う選択肢を持てるようになるかもしれません。Ruby on Railsの特徴として「少人数で大きなシステムを短期間で開発でき、それ故に収入も比較的高額である」と紹介しました。これこそが独立した場合において強い武器になると思いませんか?

全てのエンジニアが独立するわけではなく、独立したほうがいいわけでもありません。しかしながらRuby on Railsをマスターすることで独立後の強い武器になるのであれば、そのエンジニアの将来の可能性を広げることになるのではないでしょうか。

執筆者:Rails技術者認定試験運営委員会 共同委員長 吉政忠志